目(白目)が赤くなった
眼科に来られる人の中でも多い症状の1つです。大きく出血と充血に分かれます。
眼科に来られる人の中でも多い症状の1つです。初めてだとびっくりして来られることが多いのが、写真1のように、ベッタリとした赤さが出現するもの。(といっても程度は色々で、写真2のようにずっと軽い場合もあります。)これは白目の血管が一部傷ついて出血を起こし、表面の結膜という透明な膜の下に血が広がったもので、結膜下出血といいます。見かけに比較して深刻でない場合が多く、そのまま、あるいは軽い目薬を使いながら様子をみていいことがほとんどです。皆さん何か原因があるのでは、と気にされますが、何もないことの方が多いものです。ただ、まれに出血を起こしやすい全身的な背景があって出ている場合もあります。やはり1度は眼科で見てもらう方がいいでしょう。
さて、いわゆる充血というのは、白目の血管が拡張して赤く見えるもので、こちらは実に様々な原因でおこります(写真3)。
目やにがたくさん出るときは結膜炎を起こしており、中には人にうつるものもあったりするので、必ず眼科を受診して下さい。
痛みを伴ったりすると、黒目の表面の傷(角膜びらん)であったり、目の表面や中の炎症がみられたり(強膜炎、ぶどう膜炎など)と、より深刻なものが多くなります。早めに眼科でみてもらいましょう。
なお、よく充血をとる市販の目薬を使われる方がいます。たまに使うのは問題ないでしょうが、こういった目薬にはよく血管収縮剤が入っており、使い続けると反応性充血といってかえって頑固に充血してしまうことがあります。やはり充血は原因に応じて治療することが大事で、安易に市販の薬を常用はしないで下さい。